『ひと息つく時間』帰り道の習慣に疑問を持った日、少しだけ変えたこと

ひと息つく時間 取り戻す時間

仕事帰りに、毎日のように飲み物を買っていた

仕事帰り、駅までの道にある自動販売機で、毎日のように飲み物を買っていました。

特別、喉が渇いていたわけじゃありません。ただなんとなく、そのまま帰るのが少しだけ落ち着かなかった。そんな感じでした。

明るい光の前で飲み物を選ぶ。ほんの数十秒のことなんですが、それだけで少しだけ気持ちが切り替わる気がしていました。それで十分だったんだと思います。

無駄だな、とは思っていました。でも「まあいいか」と、毎日のように繰り返していました。気づけばそれが、いつもの帰り道になっていました。

切り替わらないまま帰る毎日

会社を出ても、頭の中はまだ仕事のまま。電車に乗っても、人の流れに合わせて歩いても、どこかずっと切り替わらないまま帰っていました。

家に帰れば、妻も仕事を終えて帰ってきます。お互い疲れているのに、夜はそこからごはんのこと、洗濯のこと、明日の準備が始まる。ゆっくりする前に、次のやることがやってくる。そんな毎日でした。

自動販売機の前が、唯一立ち止まれる場所だった

だからなのかもしれません。帰り道の途中で一度だけ立ち止まる場所として、自動販売機がちょうどよかったんです。

誰にも会わないし、何も話さなくていい。数十秒だけ、仕事の続きから離れられる。そういう場所でした。

少しだけ仕事が落ち着いて、帰り道に余裕がある日も増えてきました。それでも気づくと、やっぱり自動販売機の前に立っていました。喉が渇いているわけでも、理由があるわけでもなくて。ただそこに立ち止まることが、習慣になっていたんだと思います。

自分だけが、帰り道で切り替えていた

ある日、ふと思ったんです。自分だけ、帰り道で切り替える時間を作っていたんだなって。

家に帰れば、妻にはそんな時間、ほとんどありませんでした。

水筒を持つようになって、変わったこと

だから最近は、家にある水筒に水を入れて持っていくようになりました。飲み物を買わなくても、自分のタイミングで少しだけひと息つければ、それで十分な気がしたんです。

最初は、それだけのつもりでした。でも不思議と、自動販売機の前で立ち止まることが少しずつ減っていきました。そのまま帰る日が増えて、少しだけ早く家に着く。それだけで、夜の空気が少し変わりました。

夜の空気が、少しだけ変わった

最近は、先に帰った方がお湯を沸かしてお茶を入れることがあります。家でお茶を飲みながら、少しだけぼーっとする。それだけなんですが、仕事の続きみたいだった夜が、少しだけ静かになる気がしています。

疲れがなくなるわけではありません。次の日になれば、また慌ただしく朝が始まります。それでも、前より少しだけ穏やかな気持ちで過ごせる気がしています。

飲み物がほしかったというより、少しだけ立ち止まりたかったのかもしれません。

暮らしは、大きく変えるものじゃなくて

都会で働いていると、気づかないうちに、毎日が流れるように過ぎていきます。急いで、働いて、帰って、また次の日を迎える。その繰り返しの中で、小さな習慣まで慌ただしさに引っ張られていく。

でも最近は、少しだけ思うんです。暮らしって、何かを大きく変えるよりも、こういう小さな余白で、少しずつ見え方が変わっていくのかもしれないなって。

タイトルとURLをコピーしました